力道山①「相撲引退」
少年は力士になるため、
大陸から単身日本にやってきた。
アゴをめがけた強烈な張り手からの、
怪力を生かした強引な上手投げ。
荒削りながら闘志溢れる取り組みで、
入幕後わずか4年で関脇に昇進。
しかし大関がかかる番付発表日。
突然自ら髷を切り落とし、
25歳の若さで引退を発表する。
部屋の経営について親方と意見が衝突した。
日本人でなければ横綱になれないと言われた。
真相については諸説あるが、
本人は決して語ろうとしなかった。
彼の名は百田光浩。
またの名を、力道山という。