あの人のラブレター/カスター将軍
アメリカの軍人、ジョージ・アームストロング・カスターは、
陸軍第七騎兵隊を率いて、南北戦争の英雄になった男だ。
自分が乗った11頭の馬すべてが銃弾を受けたのに、
カスター本人は、たった一度しか負傷しなかったという逸話を持っている。
彼の立身出世に大きく貢献したのは、
南北戦争のほかに、愛する妻、エリザベスの存在だった。
エリザベスは、カスターから求婚されたときに、
こんな宣言をしたという。
あなたが酒とギャンブルと、悪態をつく癖をやめないと結婚しない
カスターはこの約束を守り抜き、
戦地に赴くと、こんなラブレターを書いた。
生あるあいだ、お前は俺のすべてだし、
仮に祖国が俺の死を必要とし、運命が俺の死を望んだから、
俺は最後の祈りをお前に捧げ、
最後の息でお前の名前を囁く・・・。
戦争というものは、恋愛をより深い場所に連れていくのだろうか。
もっと赤裸裸で、命の形がくっきり見える場所に。