小野麻利江 13年1月20日放送
夢のはなし 夢を買った北条政子
「尼将軍」として鎌倉幕府の実権をにぎった女性、北条政子。
そんな政子が夫・源頼朝と出会えたのは
夢を買ったから、という話がある。
ある日政子の妹が、太陽と月を掌につかむ奇妙な夢を見た。
それを聞いた政子は、
それは禍をもたらす夢である。私に売ってはどうか。
こう申し出たという。
当時、「不吉な夢を売ると禍を転嫁できる」という考え方があり、
妹は小袖の着物と引き換えに、その夢を売った。
しかし政子は、それが本当は、非常によい夢だと知っていた。
北条政子は、頼朝の妻となる前から、北条政子であった。