薄景子 13年1月20日放送
kartellpeople
夢のはなし サン=テグジュペリ
世界中で、聖書の次に読まれている「星の王子さま」。
その冒頭で、作者のサン=テグジュペリは、
友人にこんな献辞を捧げている。
大人は、だれも、はじめは子どもだった。
しかし、そのことを忘れずにいる大人は、いくらもいない。
子どものころはあふれるほど持っていたのに、
大人になると、手放してしまう夢や空想の世界。
それをジュペリは、大人たちへ手紙を書くように物語にこめ、
同時に、生涯一飛行士として、空への夢を追い続けた。
夜の飛行で眺める美しい星空は、
眠ってみる夢よりも、
はるかにまぶしい現実世界だったにちがいない。
ジュペリは言う。
夢をみることは奇跡だ。