チョコと映画監督
「ギルバート・グレイプ」「サイダーハウス・ルール」
俳優の本当の魅力を惹きだす演出で知られる
映画監督ラッセ・ハルストレム。
斬新なカメラワークや
予想を裏切るストーリーではなく
人の心が動く瞬間を追いかける映画づくり。
その人生観は、彼の映画に登場する
ある飲み物にとてもよく現れている。
映画の名は「ショコラ」。
昔々フランスのとある村に
まだ見ぬお菓子「チョコレート」を広めるため
やってきた女性ヴィアンヌがつくる
唐辛子入りホットチョコレート。
ピリッとした刺激と、とろける甘さの絶妙なハーモニーは
かたくなな村人の心を、たちまち溶かしてしまう。
人生は甘いだけじゃない。だからいい。
それがラッセ・ハルストレムが思う幸福なのだ、きっと。