古居利康 13年3月17日放送
円空と木喰 4
諸国を旅して廻り、
訪れる先々で木彫りの仏像を残した
作仏聖、木喰。
1718年、甲斐国古関村の
名主の家に生まれたが、14歳のとき家出。
22歳のとき、相模国の大山不動尊で出家。
古くから真言密教の修験道場として栄え、
江戸の庶民から「大山詣り」の
信仰をあつめてきた寺。
20年、修行に努め、「木喰」を名乗る。
諸国修行の旅に出るのは、それからまた
10年の歳月を経た、56歳のとき。
このときまで、木喰は、
仏像など彫ったこともなかった。