古居利康 13年9月28日放送
その後の堀越二郎 ①
1945年8月15日、
堀越二郎は日記にこう記した。
「戦は終わった。
日本がすっかり消耗し尽くした後の、
初めて経験する現実の敗戦。
明日からわれわれは何をしたら
よいのだろう」
堀越二郎。
太平洋戦争の初期、
無類の強さを誇った戦闘機、
零戦の設計者として知られるひと。
1939年4月の初飛行から、
改良型を含めて10430機という、
おびただしい数の零戦が
中国や太平洋の空を飛んだ。
そして、6年4ヶ月後、
零戦はその飛行を終えた。