2013 年 9 月 のアーカイブ

佐藤延夫 13年9月1日放送



遅咲きの人 新田次郎

新田次郎が小説の世界に足を踏み入れたのは、
40を過ぎてからのことだった。

作家と役人という二足のわらじで、
毎晩、仕事を終えて家に着くと
7時から11時まで机に向かっていたそうだ。

彼は67歳でこの世を去ったが、
亡くなる一年前に、原稿用紙を三万枚も注文していた。
一日十枚ずつ書いたとしても、およそ十年はかかる。

遅咲きの花は、散るときのことなど考えない。

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佐藤延夫 13年9月1日放送



遅咲きの人 石井桃子

数々の児童文学を世に送り出した、石井桃子。

「ノンちゃん雲に乗る」
「トム・ソーヤの冒険」
「ピーターラビットシリーズ」など、
作家として、翻訳家として、多くの作品を手がけた。
そして、「クマのプーさん」の作者、ミルンの自伝を翻訳しようと決意したときは、
90歳になっていた。
彼女の、こんな言葉が残されている。

  子どもたちよ
  子ども時代を しっかりとたのしんでください。
  おとなになってから
  老人になってから
  あなたを支えてくれるのは
  子ども時代の「あなた」です。

それが石井桃子、101歳の人生。
ちなみにこの方、還暦以前よりも、
還暦の後のほうが圧倒的に仕事の量が多かったそうだ。

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