大友美有紀 13年10月6日放送
金原まさ子 あたまの中の蛇
俳句では、目の前のもをよく見て作りなさい、
と言われる。
芭蕉以来、俳人は、旅をし、野に出て俳句を作る。
吟行(ぎんこう)する。
102歳の俳人、金原まさ子は、現実をなぞっていても
なにもはじまらないと思ってしまった。
だから見て、そして、目をつぶって書く。
吟行の後の句会で、わたしが作った蛇の句を出すと
「今日は蛇なんかいなかった」と言い出す人がいます。
はじめから、わたしの頭のなかにしかいない蛇なのに。
彼女は、俳句界の「不良少女」と呼ばれている。