佐藤理人 13年10月20日放送
フェルマーの遺産「谷山と志村」
戦後の日本でいち早く復興したのは
数学だった。
1955年の国際シンポジウムで、
東京大学の谷山豊は楕円曲線について
ある重要な発表を行う。
しかし3年後、
谷山は自らの説を証明することなく、
謎の自殺を遂げる。
谷山の遺志を継いだのは、
東大の先輩、志村五郎。
彼はそれから10年もの間、
親友が打ち立てた理論と取り組み、
遂に証明を完成させた。
この
谷山=志村予想
こそ、
350年間誰も解くことのできなかった
フェルマーの最終定理に、
初めて風穴を開けた画期的な理論だった。
世界中の数学者を飲み込んできた魔の山に、
遂にルートが見つかった。