小林慎一 13年11月9日放送
Yudysun Pratama
女の話 アリマキ
福岡伸一郎の著書によれば、
地球上に生命が誕生してから10億年ほどは
女しか存在しなかったという。
たとえば、アブラムシの一種である
アリマキという虫は
メスがメスだけでメスを生み、子を育て、
なんの不自由もなく暮らしている。
ただ、秋口になる例外的にオスが生まれる。
それは、免疫のないウイルスにかかったり、
急な環境変化によって種が全滅する可能性を減らすため。
つまり、遺伝子をシャッフルしリスクを分散する、
そのためにだけにオスは生まれるのだ。
そして、その本によると、
生物は、オスが遺伝子を放出するだけではもったいないと、
メスのために、えさを運んだり、家を建てたり、敵と戦ったりと、
より便利で男らしく進化していくオスを誕生させていったのだそうだ。
その著書の名は、
「男は女のできそこない」。