奥村広乃 13年12月15日放送
流星群と電話
毎年この時期になると、
双子座流星群が話題にのぼる。
三大流星群のひとつに数えられ、
多い時では、1時間に100個ほどの流星が見える。
天文ショーが世間をにぎわすたび、
せわしなく鳴る電話がある。
国立天文台、広報普及室の電話だ。
天文学者、長沢工(ながさわ こう)の『天文台の電話番』によれば、
流星群出現の時は、問い合わせ電話が特に増え
トイレに立つ暇もないという。
このエッセイが書かれたのは、2001年。
10年以上たち、インターネットが普及したいま。
天文台の電話はどれくらい鳴っているのだろうか。
ただ。
簡単にたくさんの情報が
手に入ってしまうからこそ、
専門家に深い話を聴きたくなる。
そんな人も多そうだ。