大友美有紀 14年1月5日放送
blacque_jacques
「ぐりとぐら」オレンジ色の双子のネズミ。
絵本「ぐりとぐら」。
文は中川李枝子、絵は山脇百合子が描いている。
二人は5人兄弟の2番目と4番目の姉妹。
姉である李枝子は、子どものときから双子に憧れていた。
妹や弟の面倒をみなくちゃならないし、母の手伝いはするし。
だから双子なら二人お互い公平に、すべて公平で平等。
ぐりとぐらは、男の子の双子のノネズミ。
それまで、絵本など描いたことのなかった妹、百合子は
色付きのぐりとぐらををどう描けばいいか、困っていた。
すると、日本の動物画家の第一人者、薮内正幸から
上野の科学博物館の研究者を紹介される。
研究室の小さい引き出しにネズミの標本がずらっと入っていた。
端から順に開けて見ていったら、
オレンジ色の小さな綺麗なネズミがあった。
ネズミがネズミ色じゃつまんないなと思っていたのね。
というか、ネズミってネズミ色じゃないことがわかったわけ、そのとき。
李枝子の憧れと、百合子の好奇心が、
オレンジネズミの双子のぐりとぐらになり、
今年で51年目を迎える。