大友美有紀 14年1月5日放送
Strolling
「ぐりとぐら」ホットケーキ。
「ぐりとぐら」は今年で誕生51年目。
作者のひとり、中川李枝子は、「ぐりとぐら」について
語るように言われると、どうしも戻ってしまうエピソードがある。
それは、彼女が最初に働いた保育園の生活。
今とは違う、「青空保育」の時代。
男の子は放っておくと一日中外で遊んで保育園に戻って来ない。
なんとか保育園を「楽しいところ」にしなくてはいけない。
子どもたちは紙芝居が好き。それも16枚以上の長い紙芝居。
そこで、彼女は「ちびくろさんぼ」をうつし、24枚の紙芝居を作った。
子どもたちはひとり残らず、大興奮。
それが嬉しくなってこんどは、ホットケーキを焼いた。
子どもたちは、おいしいねぇー、先生は上手ねぇーと大よろこび。
この、しあわせそのもの、
といった子どもたちの姿に、
私は自分でもおどろくほど、
強い感動をおぼえました。
一生消えないでしょう。
ホットケーキよりも、もっとおいしいものを、
ごちそうしようと思って、ぐりとぐらでは、カステラを焼いた。
だって、あっちのホットケーキには卵は入れてないから。