佐藤延夫 14年2月1日放送
小塚昌彦さん4
書体設計家、小塚昌彦さんの師匠は
60歳を迎えたとき、こんなことを言ったそうだ。
「ここから本当の字が書けるような気がする」
そして小塚さん自身が60歳を超えたあとに
初めて作ったオリジナルの書体が、小塚明朝だった。
発売セレモニーで、
小塚さんはこの新しい書体に点数を付けた。
76点だという。
トータルで何千、何万字にも及ぶ書体デザインに
100点満点などあるはずもなく、
80点が最高得点だ、と語った。
小塚さんは、きっと今も、本当の字を探している。