渋谷三紀 14年2月15日放送
h.morsel
料理する人 向田邦子
向田邦子は、自身のエッセイに
こんなことを書いている。
今でも私は、
客が小皿に残した醤油を捨てるとき、
胸が痛む。
モノを大切にした昭和の暮らしが
育んだ感覚。
邦子は、
梅干しの赤じそや
昆布のくず、かつお節の粉を
捨てずに使ったという。
しかし、決してケチではない。
素材にはとことんこだわり、
忙しい中でも、友人たちが驚くほど
いいものを見つけてきた。
いいものを買い、とことん食べきる。
「ほんとうにおいしいもの」を
知っている人だった。