佐藤理人 14年2月16日放送
Art meets Sweets ③ マネのブリオッシュ
服を着た男性とピクニックを楽しむ裸の女性や
娼婦など、スキャンダラスな絵を好んで描いた
19世紀の画家、エドゥアール・マネ。
彼が保守的なフランス絵画界に
受け入れられた理由は、
画家としての革新的な才能だけでなく、
その陽気で知的な性格にあった。
大ブルジョワジーだった彼の家では、
毎週盛大な晩さん会が開かれ、
大勢の上流階級が集まった。
そのまん中に置かれたスイーツが、
子どもの頭ほどある大きなブリオッシュ。
バラの花を挿し、小菓子を周りに敷き詰めた
華やかな姿はまるで、
誰にでも愛され常に人々の中心にいた
マネ自身のようだった。