佐藤理人 14年2月16日放送
Art meets Sweets ④ ノストラダムスの生姜ジャム
もしも明日が地球最後の日なら、
あなたは何を食べますか?
1999年7の月に
天から恐怖の大王が降ってくるだろう
そう予言して世界中を震撼させたノストラダムス。
オカルトイメージの強い彼だが、
実際は博学で人望の厚い医者であり、作家だった。
彼の生まれたプロヴァンス地方は、
有数の果物の産地だったが、
収穫期には食べきれず大量に破棄していた。
どうにかしてこれらを
冬や飢饉に備えて保存できないか。
そう考えたノストラダムスは、
果物を砂糖や蜂蜜漬けにして保存する方法を研究。
1555年、「化粧品とジャム論」という本にまとめた。
お気に入りの生姜のジャムをはじめ、
彼が考えた数々のレシピは、
現在でも使われている非常に高度なものだった。
今、私たちがジャムや缶詰を楽しめるのは、
ひとえに彼の研究成果と、
何より、予言がハズれたおかげなのです。