大きな喜び
イギリスのジャーナリスト、ウォルター・バジョット。
雑誌『エコノミスト』の編集長も務めた彼は、
こんな言葉を残している。
人生における大きな喜びは、
君にはできないと世間がいうことをやることである。
無理だよ。
絶対、出来ないよ。
そんなネガティブな言葉をかけられた時。
それは、大きな幸せのタネかもしれない。
悔しがって、
努力して、
達成する。
かんたんじゃないことこそ、
やる価値があるのだ。
大きな喜び
イギリスのジャーナリスト、ウォルター・バジョット。
雑誌『エコノミスト』の編集長も務めた彼は、
こんな言葉を残している。
人生における大きな喜びは、
君にはできないと世間がいうことをやることである。
無理だよ。
絶対、出来ないよ。
そんなネガティブな言葉をかけられた時。
それは、大きな幸せのタネかもしれない。
悔しがって、
努力して、
達成する。
かんたんじゃないことこそ、
やる価値があるのだ。
NASA’s Marshall Space Flight Center
宇宙への試験
「驚きの連続だった。
地球が足元で回っており、息をのんだ。」
夢が叶った瞬間の興奮を、
野口聡一は宇宙から、こう語った。
小学生の頃から「宇宙飛行士」を
夢に見続けた野口だが、
大学受験では浪人を経験。
第一志望の会社にも入れなかったが
回り道をしながらも夢を諦めなかった。
転機が訪れたのは1996年。
JAXAによる、宇宙飛行士の公募だった。
野口は、長年の夢に全てをかけて
倍率572倍の狭き門を見事突破。
31歳の時だった。
「夢の実現は、夢じゃない。」
そう語る野口の姿に
勇気をもらった人は、星の数ほどいる。
受験生のための言葉
ああ、試験はいやだ。
人間の価値が、わずか一時間や二時間の試験で、
どしどし決定せられるというのは、恐ろしい事だ。
それは、神を犯す事だ。
試験官は、みんな地獄へ行くだろう。
太宰治の小説「正義と微笑(せいぎとびしょう)」の
主人公「僕」の言葉だ。
彼が慕う若き教師、黒田先生はこう語った。
日常の生活に
直接役に立たないような勉強こそ、
将来、君たちの人格を完成させるのだ。
何も自分の知識を誇る必要はない。
勉強して、それから、
けろりと忘れてもいいんだ。
覚えるということが大事なのではなくて、
大事なのは、カルチベートされるということなんだ。
カルチュアというのは、
公式や単語をたくさん暗記している事でなくて、
心を広く持つという事なんだ。
つまり、愛するという事を知る事だ。
迷いながら生きる16歳の主人公の心に
深く届いたこの言葉。
今日もがんばる受験生にも
届きますように。
努力論
『五重塔』『運命』などの作品で知られる
明治の小説家、幸田露伴。
彼には『努力論』という随筆がある。
努力は即ち生活の充実である。
努力は即ち各人自己の発展である。
努力は即ち生の意義である。
努力は、
楽しいものでも、
すぐに報われるものでもない。
それでも、
幸せに生きたいと思ったときは、
理想にむけて地道な努力を続けることが
一番の近道なのだ。
ロボットと受験
人工知能は今、
どこまで進化しているのだろうか。
人工知能と人間との戦いは
チェスでは人工知能が人間を上回り、
将棋でも日本を代表するプロ棋士だった
米長邦雄を破り、
人工知能が人間を超えたと言われている。
囲碁となると、
まだ人間の方が有利なようだが、
大学入試はどうだろう。
2013年、
「東ロボくん」という名の人工知能が
大学入試センター試験と
東大の2次試験の模擬試験に挑戦した。
結果は、東大は不合格。
しかし私立大学ならばけっこうな確率で
合格する点数を獲得した。
東ロボくん、
苦手な科目は
国語と英語だそうだ。
2021年までに
東大に合格できるよう
人工知能は今日も進化を続けている。
宝塚受験
定員40名前後の狭き門に、
応募者は全国から1000人を越える、宝塚音楽学校。
天海祐希は、同校を代表するトップスターだ。
当時通っていた高校の先生に薦められ、
宝塚を目指すようになった天海。
バレエや歌のレッスンに通い始めると、
すぐに才能を開花させ、「10年に1人の逸材」とも呼ばれた。
しかし、誰もが天海の受験を後押しする中
レッスンの先生だけは、こう言った。
「今、あなたが宝塚を受験したら、
受かってしまうかもしれない。
それでは入学してから、あなたが大変な苦労をする。」
天海は、その年の受験を見送り、
翌年の試験でトップ通過を果たす。
そして、最年少で月組トップスターに就任するなど
輝かしい実績を収めた。
ゴールは目先の合格だけではない。
ずっと先の人生と、真摯に向き合うこと。
それを受験と呼ぶのだろう。
3度目の失敗
彫刻家オーギュスト・ロダン。
「考える人」で世界的に知られ
近代彫刻の父と言われる彼は、
意外にも美大の受験に3度失敗し
入学を諦めている。
その後ロダンは
室内装飾の職人や修道士を経験。
彫刻家として活動を再開するまで
10年以上かかった。
ロダンはいう。
経験を賢く活かすならば、
何事も時間の無駄にはならない。
回り道だからこそ、見える景色がある。
考える人は、今日もそんなことを
考えているのかもしれない。
受験の神様
学問の神様、菅原道真。
彼が祀られている太宰府天満宮には、
毎年日本中から何万人もの受験生が
合格祈願に訪れる。
道真はわずか18歳で
国家公務員試験の「進士」の試験に合格、
23歳でさらに上級の「秀才」に合格し、博士となる。
以後、その才を遺憾なく発揮して順調に出世し、
55歳で右大臣に上り詰めた。
絵に描いたようなエリートコースである。
しかしその後、
彼の出世をねたむ藤原時平の陰謀で
太宰府へ左遷。
わずか2年後に無念の死を遂げている。
難しい試験に受かることが、
幸せになれることではない。
そう知っている学問の神様は
今、受験生たちを、
どんなふうに見守っているのだろう。
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