松岡康 14年3月2日放送
受験の神様
学問の神様、菅原道真。
彼が祀られている太宰府天満宮には、
毎年日本中から何万人もの受験生が
合格祈願に訪れる。
道真はわずか18歳で
国家公務員試験の「進士」の試験に合格、
23歳でさらに上級の「秀才」に合格し、博士となる。
以後、その才を遺憾なく発揮して順調に出世し、
55歳で右大臣に上り詰めた。
絵に描いたようなエリートコースである。
しかしその後、
彼の出世をねたむ藤原時平の陰謀で
太宰府へ左遷。
わずか2年後に無念の死を遂げている。
難しい試験に受かることが、
幸せになれることではない。
そう知っている学問の神様は
今、受験生たちを、
どんなふうに見守っているのだろう。