大友美有紀 14年3月8日放送
wwarby
「ミツバチ」トルストイ
今日はミツバチの日。
ロシアは古代から
ハチミツや蜜蝋の産地として有名だった。
トルストイもミツバチを飼っていた。
彼の生家、ヤースナヤ・ポリーニャ、
明るい林間の空き地という名の屋敷には
付属の養蜂場もあったという。
「戦争と平和」のなかで、
ナポレオンのモスクワ侵攻のとき、
ゴーストタウン化した町を
女王蜂を失った蜂群にたとえている。
そして後年「木の皮屋根のついた蜜蜂の巣の異なった二つの歴史」という
風刺小説も書いている。
雄鉢のから見た歴史と働き蜂から見た歴史。
支配階級と労働階級の二つの歴史だ。
帝政時代の厳しい検閲下では発表できなかった。
トルストイは、ミツバチに絶望と希望を見ていたのかもしれない。