中村直史 14年3月16日放送
夢みるおとなたち アルフレッド・ヴェーゲナー
時は20世紀初頭。
男は、世界地図を広げ、考えた。
南アメリカの東の海岸線と
アフリカの西の海岸線が似ているのは、なぜだ。
それまでも、この疑問に答えを出そうとした科学者はいた。
けれど、気象学者アルフレッド・ヴェーゲナーの結論は、
ひときわ夢想じみたものだった。
「かつて、地球上のすべての大陸は、ひとつの巨大大陸だった」
異端の学説として退けられた、
ヴェーゲナーの大陸移動説。
それが、地球物理の定説となった時、
ヴェーゲナーはもうこの世にいなかった。