苦節時代 レオナール・フジタ
フランスで、最も有名な日本人画家と言われる、
レオナール・フジタこと、藤田嗣治(ふじたつぐはる)。
二七歳でフランスに渡るも、
第一次大戦のあおりを受けて、日本からの送金が途絶えてしまう。
赤十字で看護師として働き、
アルバイトをいくつも掛け持ちするが
それでも生活は苦しく、
モンパルナスの安宿でパンひとつをかじる毎日が続いた。
そんなときでも、寝て食べる以外の全ての時間を、
創作活動に費したという。
のちに彼が生み出した独創的な油絵の技法は、
あのピカソですらため息をついたそうだ。