佐藤延夫 14年5月3日放送
T.Kiya
100年の一滴 鳳蘭
どんなに多くの人に囲まれても埋もれない。
むしろ印象が際立ってくる。
それが、鳳蘭という少女だった。
「ベルサイユのばら」のフェルゼン、
「風とともに去りぬ」ではレット・バトラーを演じ、
ヒット作に恵まれ、トップスターの階段を登っていく。
そして彼女が引退を考えたのは、
昭和50年、パリ公演のときだったという。
今の年齢と、結婚願望。
違う世界の幸せに惹かれていった。
宝塚歌劇は、今年で100周年。
彼女のダイナミックな存在感は、
その歴史のひとしずくになっている。