澁江俊一 14年5月11日放送
IsakFotografi
世界を育てたプレー
80年代に一斉を風靡し、
その素晴らしいプレーで世界中を魅了した、
日本人サッカー選手がいる。
ジダンも、デルピエロも、中田も、メッシも、
彼の存在に大きく影響を受けたと公言する。
その日本人の名は、大空 翼。
世界50カ国以上でTV放送された
マンガ「キャプテン翼」の主人公だ。
野球少年だった原作者、高橋陽一は、
当時マイナーだったサッカーをあえて選ぶ。
努力や根性じゃない、サッカーの楽しさを描こう。
それが高橋の狙いだった。
最初の3話、読者の反応は伸びなかった。
第4話、ストーリーをすべて描き直して
生み出した翼の大技がある。
「オーバーヘッドキック」。
読者アンケートは、大好評だった。
理屈じゃない。
スーパープレーにこそ、サッカーの楽しさがある。
大きな自信を、高橋はつかんだ。
翼とそのライバルたちは
「ツインシュート」「タイガーショット」「スカイラブハリケーン」など
人間離れした大技を、次々と繰り出していく。
子どもたちを夢中にしたその大技が、
世界のサッカーレベルを大きく上げてくれたのだ。