村山覚 14年5月25日放送
カルマンのプロヴァンス的健康法
122歳まで生きたフランス人女性、ジャンヌ・カルマン。
「人類史上最も長生きした人物」として
ギネスブックに載っているだけではなく、
フィンセント・ファン・ゴッホと街の画材店で会ったことがある、
85歳からフェンシングを始めた、
100歳まで自転車に乗っていた、
114歳で映画に出演した、
など、話題に事欠かないアクティブな女性だった。
煙草も晩年まで吸っていたそうで、
禁煙をした理由は「介護してくれる人に
マッチを擦ってもらうのが申し訳ないから」。
なんともチャーミングな理由である。
長寿に憧れ、尊敬の念を抱く人々やマスコミは
彼女の食生活や習慣、つまりは“健康法”を真似しようとした。
ポートワインをよく飲んでいた
チョコレートが大好きだった
オリーブオイルを好み、肌にも塗っていた
毎日、日光浴をしていた
友達とよくおしゃべりをしていた
どれも真似できそうなことばかり。理にもかなっている。
でもカルマンさんは「ポリフェノール」や「骨粗鬆症」、
「アンチエイジング」なんて言葉は一切気にせずに、
毎日をただ陽気に暮らしていたのではないだろうか。
ある日、マスコミに「お肌がきれいですね」と言われた
カルマンさんはこう答えた。
これまでにできた皺はひとつだけ。
私は今でもその皺の上に座っているのよ
マダム、それって…おしりのことですか?