dave~
ある偉大な発見 ガラス
専門家に言わせると、ガラスとは
「液体のような性質を持った固体のようなもの」だそうだ。
その材料は、砂の中に存在する二酸化ケイ素。
およそ1700℃にならないと溶けない二酸化ケイ素が
どのようにして、紀元前3000年のヨーロッパで生まれたか。
それは、ある偉大なフェニキア人に聞いてみないとわからないが、
おそらく偶然と、幸運と、探究心が見守ってくれたのだろう。
dave~
ある偉大な発見 ガラス
専門家に言わせると、ガラスとは
「液体のような性質を持った固体のようなもの」だそうだ。
その材料は、砂の中に存在する二酸化ケイ素。
およそ1700℃にならないと溶けない二酸化ケイ素が
どのようにして、紀元前3000年のヨーロッパで生まれたか。
それは、ある偉大なフェニキア人に聞いてみないとわからないが、
おそらく偶然と、幸運と、探究心が見守ってくれたのだろう。
Ahef
ある偉大な発見 レントゲン
20世紀を目前にしたドイツ。
ビュルツブルグ大学の物理学教授は、
陰極線の研究に没頭していた。
陰極線とは、高電圧によって生じる電子の流れのこと。
しかしその当時は、空気を輝かせるがすぐに消えてしまう、
謎の現象と考えられていた。
ある晩、教授が放電管に電圧をかけると、
作業台に載っていたボール紙が光りはじめる。
この放射線に、未知数を意味する「X」と名付けた。
教授の名は、ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン。
もちろん、レントゲンの生みの親である。
oakridgelabnews
ある偉大な発見 撥水剤
アメリカの化学者、パッツィ・シャーマンは、
1950年当時では珍しい女性の研究者で、
劣化しにくい合成ゴムの開発に取り組んでいた。
ある日、実験室の助手が、
フルオロケミカルとラテックスの乳剤が入ったフラスコを
床に落としてしまう。
液体は四方八方に飛び散り、スタッフ全員で掃除をする羽目になった。
ところが、助手のスニーカーにかかった部分がどうしても落ちない。
水の中でこすっても、落ちるどころか水をはじいてしまう。
どんな溶剤も浸透させず、
ありとあらゆる液体をはじき、
泥にすら耐性がある。
彼女たちが、合成ゴムの開発よりも、
この偶然の産物に夢中になったことは言うまでもない。
のちにパッツィは言った。
「予期していない出来事をチャンスとして見逃さない能力は、
誰かに教わるものではありません」
失敗作に目を向ける勇気と好奇心で、
年商3億ドルというヒット商品、
水をはじく撥水剤「スコッチガード」が生まれた。
quinn.anya
ある偉大な発見 瞬間接着剤
1942年。
アメリカの化学者、ハリー・クーヴァーは、
偶然、シアノアクリレートという物質を発見する。
この化合物の特徴は、分子同士が簡単に結合すること。
つまり、なんでもくっつけてしまうものだった。
それから10年後、
ハリーは、またもやシアノアクリレートと出会う。
ようやく本腰を入れて実験を始め、
誕生したのが、瞬間接着剤だった。
偶然も二度続けば、運命になる。
Charlie Carver
ある偉大な発見 ケブラー
1960年代。
アメリカの化学者、ステファニー・クウォレックは
ノーメックス繊維の開発に従事していた。
この繊維は、当時、消防士の防護服や
電気の絶縁体にも使われており、
構成する分子さえ同じであれば
さらに強度を持つ繊維が作れるのではないかと彼女は考えていた。
合成繊維とは、分子レベルで結合させて
一度液体にしなければ先に進めない。
試しに溶媒と混ぜて液化してみると、
見たこともないような白く濁った液体になった。
それを繊維に変え、物理的性質を測定した結果、
彼女がつくった一番硬度の高い繊維よりも9倍の硬さを持っていた。
そして強度は、同じ重さの鋼鉄の5倍。
彼女は、偶然のチャンスをものにした。
「ケブラー」という名前で知られるこの繊維は、
宇宙服、飛行機のブレーキパッド、防弾チョッキにも応用された。
ちなみにケブラーは、紫外線や水に弱い。
そのため防弾チョッキは、光や水から繊維を守る作りになっている。
John Flinchbaugh
ある偉大な発見 電子レンジ
マグネトロンとは真空管の一種で、
強力なマイクロ波を発生する。
第二次世界大戦では、レーダー技術にも応用された。
そのころ、とある研究所の責任者、パーシー・スペンサーは
空腹のため、板チョコを持ちながら実験室を歩き回っていた。
すると、チョコレートが溶けていることに気付く。
トウモロコシは、はじけてポップコーンになり
卵は小刻みに揺れて、破裂した。
マイクロ波による加熱効果である。
電子レンジをつくったのは、一枚の板チョコだった。
ある偉大な発見 ゴムの加硫処理
1800年初頭まで、
ゴムは、寒いと崩れ、暑いと溶ける物質だった。
アメリカの発明家、チャールズ・グッドイヤーは
ゴムにさまざまな材料を混ぜて実験を繰り返す。
あるとき、硫黄を練り合わせたゴムをストーブに落としたところ、
ゴムは溶けるどころか硬くなっていった。
偉大な発見の多くは、小さな偶然から生まれる。
ある偉大な発見 ガラス
専門家に言わせると、ガラスとは
「液体のような性質を持った固体のようなもの」だそうだ。
その材料は、砂の中に存在する二酸化ケイ素。
およそ1700℃にならないと溶けない二酸化ケイ素が
どのようにして、紀元前3000年のヨーロッパで生まれたか。
それは、ある偉大なフェニキア人に聞いてみないとわからないが、
おそらく偶然と、幸運と、探究心が見守ってくれたのだろう。
ある偉大な発見 テフロン
アメリカの化学者、ロイ・プランケットは、
冷蔵庫などに使われるフロンガスの冷媒について研究をしていた。
1938年のある日、
気体にしたテトラフルオロエチレンをボンベに充填し、
ドライアイスで冷やしたまま家路につく。
しかし翌日、ボンベからガスが消えていた。
残されたのは、白いフレーク上の固体のみ。
調べてみると、さまざまな特性がわかった。
つるつると滑りやすい。
酸や油、アルカリといった溶媒に対する耐性が強い。
260℃以上に熱しても特性を失わない。
この物質は、テフロンという名前になり、
暮らしを便利に変えていった。
Copyright ©2009 Vision All Rights Reserved.