A lover of dogs – ジョルジュ・サンド
19世紀の作家、ジョルジュ・サンド。
フランス社交界で自由恋愛を謳歌したという彼女は
一時期ショパンと同棲していた。
サンドが飼っていた犬が
自分の尻尾を追いかけてくるくると回る様子から
ショパンが着想を得たのが「子犬のワルツ」。
二人が同棲を解消した頃に発表されたこの曲、
サンドはどのような想いで聴いたのだろう。
A lover of dogs – ジョルジュ・サンド
19世紀の作家、ジョルジュ・サンド。
フランス社交界で自由恋愛を謳歌したという彼女は
一時期ショパンと同棲していた。
サンドが飼っていた犬が
自分の尻尾を追いかけてくるくると回る様子から
ショパンが着想を得たのが「子犬のワルツ」。
二人が同棲を解消した頃に発表されたこの曲、
サンドはどのような想いで聴いたのだろう。
Yuya Tamai
A lover of dogs – 春風亭昇太
落語家・春風亭昇太の新作落語に
「愛犬チャッピー」という噺がある。
ある時は、こんなまくらだった。
とんでもない飼い主に飼われると
とんでもないことになるわけです。
今日は皆さんひとつ犬の気持ちになってもらおうかな…
この噺の主人公は、柴犬のチャッピー。
チャッピーなんて名前じゃなくて太郎とか次郎がいい。
飼い主が香水臭い。たまには茶漬けが食いたい!
といった犬のぼやきが繰り広げられる。
犬と人間。
言葉が通じないから、気持ちを想像するしかない。
でもそれこそが、
犬と暮らすことの醍醐味だったりしますよね。
A lover of dogs – 徳川綱吉
戌年生まれ。しかも戌の月、戌の日の生まれ。
まさに犬を愛する運命だったのだろう。
やがて彼は狆(ちん)を100匹も飼うほどの愛犬家になった。
さらに彼は野犬を保護するため
「犬屋敷」と呼ばれる巨大な犬小屋を建てた。
現在の中野区役所を中心に、その広さは30万坪にも及んだといわれる。
収容された犬は11万頭。犬10匹あたりの餌として
毎日白米3升、味噌500匁、干し鰯1升を与えさせた。
人々は彼のことを「犬公方」と呼んで揶揄した。
日本史上最も有名な愛犬家。徳川5代将軍・綱吉である。
彼が1685年に発布した「生類憐れみの令」は、
民衆を苦しめた悪法というのが定説。
しかし現在、綱吉の政治を再評価する向きもあるそうだ。
じつは「生類憐れみの令」が保護したのは犬だけではなく、
その対象は猫や鳥、魚類・貝類・虫類などの生き物、
さらには人間の幼児や老人にまで及んでいた。
戦国時代からまださほど時間の経っていない江戸時代初期。
命を軽視する暴力的な風潮が根強く残っていた当時、
「生類憐れみの令」の狙いとは
命を尊重する平和な世の中をつくることだったというのだ。
動物愛護。ペットの登録。捨て子の禁止。高齢者のための福祉サービス。
そういえば、いまではすべて当たりまえのことだ。
この愛犬家は、少しばかり生まれるのが早すぎたのかもしれない。
derfian
A lover of dogs – 畑正憲
畑正憲。通称ムツゴロウさん。
動物にまつわるエッセーや番組で知られる彼は
犬がキライ、コワイという人に対して
こんな意見を述べている。
犬と付き合えない?
人間が持っていない能力や賢さを持っている犬と、
一生付き合えないなんて、
あなたはずいぶん損をしていますよ
犬の能力、犬の賢さ、
あなたも知ってみたくないですか?
A lover of dogs – 菊池寛
菊池寛。
大正から昭和初期に活躍した小説家であり、実業家。
そんな彼が小学生向けの文学全集で『フランダースの犬』の
日本語訳をしていたのをご存知だろうか?
その一部分を紹介しよう。
おじいさんと子供の親切な心が分ると共に、
パトラッシュの心の内には、生れてはじめて
愛というものが、非常な力で湧き上ったのでした。
そしてその愛は、その後一生、パトラッシュが
死ぬまで、一度も鈍ったことはありませんでした。
この和訳の7年後には『私の犬達』というエッセーも
書いている。書き出しはこうだ。
僕は、愛犬家と云うほどではないが、
犬は好きな方である
「犬は好きな方」と自称する菊池寛はブルテリア、
ポインター、柴犬、マルチーズ、グレイハウンド、
シェパードと様々な犬と共に暮らした。
特に気に入っていたのはグレイハウンドだった。
川端君は「この犬は鼻の黒くないのが欠点だ」
と言うがそんなことは気にならない。
どこか人間に似ていて、とても人懐っこい犬である。
雨が降ったら家に上げる。
万年筆を何本も噛み砕かれてしまった。
競馬・麻雀・お金などに関する破天荒なエピソードが多い
菊池だが、こんなに犬好きだったとは。『私の犬達』には
こんな一文もある。
妻は「家を建てるか、犬を飼うのをよすか」と
二つに一つを選べと、自分に迫るのである
家と犬を天秤にかけるなんて…
立派な愛犬家だと思いますよ、菊池先生。
stridzio
A lover of dogs – チャールズ・M・シュルツ
13才の時に飼った一匹の雑種犬が、
ひとりの少年の人生を大きく変えた。
あの有名なスヌーピーの生みの親、
チャールズ・M・シュルツ。
人間の言葉を理解しているとしか思えない。
愛犬との友情が創作意欲をかきたて、
後に50年も連載がつづく、
チャーリー・ブラウンと
スヌーピーの物語が生まれた。
チャールズ・シュルツはこんな言葉を残している。
幸せというのは、あたたかい子犬のことである
少年が抱いた子犬が、世界中を笑顔にしている。
A lover of dogs – 西郷隆盛
江戸時代、京都祇園の料亭。
朝まで芸者と大騒ぎとなる所が、
西郷隆盛は違かったそうだ。
お昼に愛犬「寅」とやってきて、
鰻を食べてすぐに帰ったという。
どこへ行くのも愛犬と一緒だった西郷。
今は、上野からどこを旅してるのだろう。
A lover of dogs – ジークムント・フロイト
犬は、
純粋に愛することが出来ず常に愛と憎しみを
対象関係に抱いてしまう人間とは全く違い、
友達を愛し敵に噛み付く。
愛犬ジョフィに対する思いをこう語ったのは、
オーストリアの精神科医であるフロイト。
実はジョフィと出会ったのは70才近くになってから。
それも妹が犬を飼い始めたのに惹かれて、という理由で。
毎回の診察に同席したジョフィ。
患者の心を感じ取るかのように近づき離れ、
リラックスさせていることに気づく。
ドッグセラピーを初めて導入したのはフロイトである。
フロイトといえば厳しい顔つきの写真のイメージが強いが、
ジョフィといる時はよく微笑み、暖かい眼をしていたという。
誰よりも癒されていたのはフロイトにちがいない。
Copyright ©2009 Vision All Rights Reserved.