澁江俊一 14年7月27日放送
大風呂敷
今日7月27日は、政治を考える日。
人を愛し、人に愛された政治家、後藤新平。
時計会社シチズンの命名者であり
NHKの前身、東京放送局の初代総裁でもあった彼はまた
ボーイスカウト日本連盟の初代総裁でもあった。
後藤が描くあまりに壮大な都市計画は、
しばしば「大風呂敷」と揶揄された。
しかし彼は、こんな言葉を残している。
人は日本の歴史に50ページ書いてもらうより、
世界の歴史に1ページ書いてもらうことを心掛けねばならぬ。
その「大風呂敷」は
今の言葉で言うなら「夢」であり「ヴィジョン」だ。
それこそが人々を動かす、最も強い力だと
後藤は誰よりも知っていたのだ。