薄景子 14年10月12日放送
陶芸のはなし 濱田庄司
20世紀を代表する陶芸家、濱田庄司。
イギリスで陶芸をはじめ、沖縄で学び、
益子で40年以上に渡って、陶芸人生を送った。
益子の土は粗く、焼き物に最適とはいえなかったが
それを知った上で、濱田は窯を築いた。
薪は近所の山から調達。
うわぐすりの原料は隣村から出る石材の粉末。
鉄粉は鍛冶屋のくずを使い、銅粉は古い鍋からとる。
筆は飼犬の毛を生かして自らつくった。
濱田は言う。
私はいい土を使って原料負けがしたものより、
性に合った原料を生かしきった仕事がしたい。
芸術といわれる器は、
つくった人間の器をうつしだす。