名雪祐平 14年11月29日放送
ジョン・マッケンロー
1981年、ウインブルドンテニス
男子シングルス1回戦。
紳士の国の、紳士のスポーツのコートに
ちっとも紳士らしくない若者が立った。
ジョン・マッケンロー、22歳。
マッケンローの鋭いショットがライン際で弾んだ。
アウト!
そうジャッジした審判に怒り狂うマッケンロー。
会場中に響き渡る大声で罵った。
You cannot be serious!!
ふざけるな!
観客の拍手とブーイングの中、猛抗議はつづく。
おまえは世界の悪だ!
「悪童」とアダ名されたマッケンローから
悪呼ばわりされるとは審判も思いもしなかっただろう。
一球への、ものすごい執念。
この大会で、
マッケンローはウインブルドン初優勝を遂げた。