佐藤延夫 15年1月3日放送
備忘録 旅人
あの人のお正月 東くめ
童謡「お正月」が生まれたのは
今から100年以上前、1901年のことだ。
作詞を担当したのは、東くめ。
当時、幼児教育に力を尽くしていた夫からの依頼だった。
そのとき、くめが相談した相手は
学生時代の後輩、滝廉太郎。
そして日本初となる、話し言葉による童謡の数々が生まれた。
「お正月」のほかにも「鳩ぽっぽ」などの作品を残したが
その2年後、滝廉太郎はこの世を去る。
一方のくめは、90歳までピアノ教師として働いた。
きっと毎年、子どもたちに
お正月の歌を弾いてあげたのだろう。