bhollar
はじまりのはなし ジュール・ルナール
フランスの作家、ジュール・ルナールは言った。
毎朝、目を覚ますたびに
お前はこう言ってもいいだろう。
体が動く。気分も悪くない。
ありがたい。人生は美しい。
1日のはじまりに、
きょう目覚められたことに感謝する。
ただそれだけで、
その1日が、かげかえのないものになる。
「目覚め」は、きょうも生きている
という奇跡なのだ。
さあ、あなたも
素晴らしい1日のはじまりを。
bhollar
はじまりのはなし ジュール・ルナール
フランスの作家、ジュール・ルナールは言った。
毎朝、目を覚ますたびに
お前はこう言ってもいいだろう。
体が動く。気分も悪くない。
ありがたい。人生は美しい。
1日のはじまりに、
きょう目覚められたことに感謝する。
ただそれだけで、
その1日が、かげかえのないものになる。
「目覚め」は、きょうも生きている
という奇跡なのだ。
さあ、あなたも
素晴らしい1日のはじまりを。
andrewmalone
はじまりのはなし 辻井伸行
全盲の天才ピアニスト、辻井伸行。
その才能に母親が気づいたのは、彼が2歳のとき。
夕食をつくりながら母が口ずさんでいた歌を
2歳の辻井はおもちゃのピアノで奏でてみせた。
やがて才能をどんどん開花させ、様々なピアノコンクールで優勝。
2009年ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールでは、
日本人史上初優勝という快挙を果たす。
ここまで美しいメロディーを、なぜ奏でられるのか、
辻井はあるインタビューでこう答えたという。
がんばってくださいとピアノに言って気持ちを込めると
すごく美しい音がでます。
曲のはじまりにこめるピアノへの想い、
その感性の美しさこそが、天才の原点。
Bakkai
はじまりのはなし 南木佳士と川
長男が生まれたころ、私は死のことばかり考えていた。
芥川賞作家、南木佳士(なぎけいし)。
当時、研修医として大学病院に勤務していた。
生まれて数カ月の長男をお風呂に入れていると、
病院からの呼び出しがかかり、患者のもとへ駆けつける。
人間の出発と臨終を交互に見せつけられる
生活をおくるうちに、心が凍りついてしまった。
これ以上、病院にいられないと思い詰めていたとき、
ふと、裏手にある川の岸に出てみようと思った。
川に目をこらすと、水中を泳ぐアユの群れやハヤの子が見えてきた。
この川の先にある、自然淘汰の厳しさにもかまわず、
精一杯、前に前にと泳いでいた。
小さな命を眺めているうちに、病院に戻ろうという気力が戻ってきた。
そのころから、南木は小説をかきはじめる。
そして、ひとの死を看取ることを専門とする「緩和医療」の道へ進んだ。
「生と死を見つめる」。
おなじ出発点から、彼は、小説家として、医師として
歩き続けた。
はじまりのはなし 江國香織と絵本
小説家、江國香織。
今では恋愛小説の名手ともいわれる彼女だが、
童話作家として、キャリアをスタートした。
彼女のルーツともいえる本を紹介した1冊、
絵本を抱えて 部屋のすみへ
そのタイトルからは、小さなころから
本の虫だった江國さんの
かわいらしい姿が浮かんでくる。
coloneljohnbritt
はじまりのはなし メアリー・ケイ・アッシュ
1年のはじまり。1月。
今年の目標は?と聞かれたり、聞いたりして
考える機会は多いけれど、
実行に移せないこともあるのが、正直なところ。
アメリカで化粧品メーカー、メアリー・ケイを創立し、
わずか9人でスタートした企業を85万人が働く大企業へと成長させた
女性企業家、メアリー・ケイ・アッシュは言う。
航空力学的にはマルハナバチは
飛べるはずがないけれど、
マルハナバチは
航空力学なんて知らないから、
とりあえず飛び続けているのよ
このハチは、2センチほどのまるまる太った体に
ふわふわした毛が生えていて、その羽根は小さく、
航空力学的にみると飛ぶのはまるで不可能と言われてきた。
ところが、自分が飛べないことを知らないから、
堂々と飛べるのだ、というのがメアリーの見解。
できないと思うより手前で、飛び込んでしまう。
なにかをはじめる時にはそれくらい無鉄砲なほうが
強いのかもしれない。
1年のはじまり。1月。
さぁ、なにをはじめよう。
はじまりのはなし 柴田元幸
アメリカ文学の研究者、柴田元幸は
書き出しだけをあつめ、自ら新訳を行った世界文学全集の中で、
あの有名な物語のはじまりを、こう訳した。
私は猫だ。いまのところ名前はまだない。
ひとことで、世界が決まっていく。
だからこそ、物語のはじまりに
作家の力は注がれる。
はじまりのはなし キケロにとっての「はじまり」
新しい1年が、また始まった。
先行き不透明な、今日このごろ。
目標は心の中にあるけど、
カタチにできる自信が無い・・・
そう尻込みする人たちに、
古代ローマの哲学者、
キケロの言葉を贈りたい。
始まりは、どんなものでも小さい。
armycat
はじまりのはなし 野矢茂樹の「はじめて考えるときのように」
あなたが生まれてはじめて
「考える」という行為をした時、
頭の中には、どんな景色が浮かんでいただろう。
目の前の世界は、どのように映っていただろう。
哲学者の野矢茂樹の著書に、
『はじめて考えるときのように』という本がある。
副題は「『わかる』ための哲学的道案内」。
それは、考えるということについて、考える本。
中学生くらいの子どもに寄り添うような
優しいまなざしでつづられた文章の中で語られるのは、
私たちの考えが日頃、いかに多くの「当たり前」や
「見えない枠」にしばられているかということ。
そして、ヒト・モノ・コト、出会ったすべてを
頭につめこんで、ゆさぶったのち、空っぽにする。
そのくり返しこそが、「考える」ことではないかと
野矢は言う。
本当に「考える」ということ。
それはきっと、はじめて考えるときのように、考えること。
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