小林慎一 15年2月21日放送

150221-04

漱石の心

夏目漱石の心の病と、
小説の描写との関連を研究している論文が
数多く出されている。

子供への激しい折檻や、
ひどい癇癪については妻「鏡子」の記した
「漱石の思ひ出」の詳しい。

しかし、明治生まれの父親で、職業は小説家。
病気と言えるほどのことだったのかは疑問である。

1915年。漱石は5度目の胃潰瘍で倒れる。
泣き崩れる四女愛子を、鏡子が叱った。
その時、漱石は愛子にこう言った。
「いいよ、いいよ、もう泣いていいよ」
これが漱石最後の言葉だったという。

今日、2月21日は漱石の日。
「ただの夏目なにがしとして暮らしたい」と言って
文学博士号を辞退した日に由来している。

2月21日は漱石の日

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