佐藤延夫 15年3月1日放送
人体と会話した男たち ルイ・パスツール
それは、世界最古の発見だった。
中国の遺跡で発見された陶器には
醸造酒の成分が残っていた。
つまり紀元前7000年あたりには
すでに酒が飲まれていたことを証明する。
それほど長い歴史を持ちながら、
「なぜアルコールができるのか」という
単純な理由が明らかになるのは、19世紀を待つことになる。
発見者はフランスの生化学者、ルイ・パスツール。
醸造業者から受けた依頼がきっかけだった。
ワインの樽が2つあり
片方は発酵してアルコールになるが
もう一方は酸っぱくて飲めないと言う。
パスツールは、
発酵した樽には酵母菌が存在し、
アルコール発酵の要因となることを突き止める。
そしてフランスの醸造業者の危機を救ったそうだ。
細菌学の権威とも言われるパスツールだが、
実はお酒の功労者でもあったりする。
パスツールさん。
いつも美味しいワインをありがとうございます。