森由里佳 15年3月29日放送
wintersweet
ロボット⑤ ロボットと人間
ロボットは、壊れやすい。
それは、工業製品としては大きな欠陥である。
丈夫で優秀なロボットを作ろうと、もがく研究者もいる中で、
これを面白がる人がいる。
デザイナー 山中俊治。
彼は語る。
すぐに壊れてしまう、死んでしまう。
生物においてそれは当たり前の特性。
そういう人工物を、予測不可能性を抱えた物を、手に負えない物を、
ようやく作れるようになったのだと思う。
その魅力を追求すべきだ。
ロボットの壊れやすさ。山中は、欠陥とされるそれに
生きものらしさと愛おしい魅力を感じた。
それが彼を惹きつけた。
欠点を魅力だと思えた時、人は夢中になるのかもしれない。