石橋涼子 15年4月26日放送
GetHiroshima
ねむりのはなし 水木しげるの睡眠至上主義
睡眠を削って頑張るのを
良しとする風潮が日本を覆っている。
嘆かわしい。
こう語るのは、漫画家の水木しげる。
睡眠至上主義を標榜する水木氏は、
どんな怪我も病気も
睡眠で癒すことができると豪語する。
朝、妻がこどもたちを起こそうとすると、
寝ているのを無理に起こすのは
体に悪いと言って止めに入るほどだ。
好きなだけ眠らずして、何が幸福だ
と言って、仕事を減らしたともいう。
そこまでいくと、
睡眠もほどほどが良いのではと思ってしまうが、
休日の午後、
誰も起きてこないで家の中がシーンとしていると
満ち足りた幸福感を感じる
という水木氏の言葉を聞くと、
すこしひんやりした家の空気と
かすかな家族の寝息が感じられて
つい睡眠至上主義に賛同したくなる。