小野麻利江 15年4月26日放送
BADBOY_1975
眠りのはなし 左甚五郎の「眠り猫」
日光東照宮をいろどる数多の彫刻の中でも
特に人気が高いのが、
江戸時代の名工・左甚五郎作と伝えられる
「眠り猫」。
作り手が謎に包まれているのと同様、
この猫は何を意味しているのか?と
見た者の好奇心をかきたて続けている。
諸説ある中でも一番よく言われるのが
猫の彫刻の裏で二羽の雀が舞う様子から、
「猫が雀に襲いかからないほどの平和」
すなわち
「徳川幕府によってもたらされた平和」
を
象徴しているという説。
もっとも、当の眠り猫は、
「知ったこっちゃない」という風情で
これからも梁の上で、眠りつづけるのだろうが。