蛭田瑞穂 15年6月21日放送
太陽⑧ アリスタルコス
古代ギリシャ。
アリストテレスたちが天動説を唱えていたその頃、
数学者アリスタルコスは夜空に浮かぶ半月を見てこう考えた。
月は球体なのだから月の半分が照らされているのは
太陽光が真横から当たっているからに違いない。
そこからアリスタルコスは太陽と地球と月の位置関係と
それぞれの大きさを導き出し、こう結論した。
地球よりはるかに大きな天体が地球のまわりを
一日に一回まわっているのは不自然である。
太陽ではなく地球がまわっているのだ。
しかし、彼のこの説が広く受け入れられることはなかった。
太陽中心説が再び注目されるのは約1800年後、
コペルニクスの登場によってである。