薄景子 15年6月28日放送
お米の話 八十八人の神様
子どもの頃、茶碗に一粒でもごはんが残っていたら、
「お米一粒には八十八人の神様が宿っているのだから、残さず食べるように。」
などと、たしなめられたことはないだろうか。
地域によって、神様の人数には諸説あるが
八十八人という数字の由来は、
米という字が、八十八という漢字からできていて
米の収穫までに八十八の工程があり、
手間暇かけた分だけ、神が宿るからだと言われている。
毎日のごはんが食卓に届くまでに、
作る人の手間と苦労と愛情がどれだけこめられているだろう。
そんな思いでごはん粒を見つめていたら、
お米そのものが神様ではないかと思えてくる。
きょうも、おいしいごはんを、ありがとうございます。
感謝しながらいただくと、ごはんはますますおいしくなる。