森由里佳 15年8月2日放送
芥川千景
夏を感じる④ 風鈴職人 関根久雄
風たちの歌声のような「ちりんちりん」という音色は、
日本人のこころに涼を与えつづけてきた。
しかし、
静岡県三島市の風鈴職人、関根久雄は、
本当に感じてほしいのは音色ではないと言う。
彼が目指すのは、自己主張しすぎない音を持つ風鈴だ。
その理由をこう語る。
「風鈴が鳴って、感じて欲しいのは涼しさです。
風鈴が鳴ると、あ、風が吹いているなと感じてもらいたい。
音が大きすぎると、風鈴自体の主張が強くなりすぎて、
(中略)涼しい風がイメージしにくくなってしまいます。」
理想の音色をさがすため、
関根は毎年、あくなき試行錯誤を繰り返す。
熱い職人魂が、
涼しい夏をはこんできます。