茂木彩海 15年8月30日放送
jasonlam
涼菓の話 スイカのようなコーヒーゼリー
東京、南千住駅から徒歩7分。
東浅草二丁目の交差点近くにある喫茶店、『カフェ・バッハ』。
ここに昭和43年の創業から作られているコーヒーゼリーがある。
コーヒーゼリーはふつう、ミルクを掛けたり、
シロップを掛けたりして食べるものだが
『バッハ』のコーヒーゼリーはひと味違う。
ガラス製のコンポートに流し固められたゼリーの上に、
どっしりと濃厚なブラマンジェが重なっているのだ。
スプーンですくいあげ、黒と白のコントラストを楽しみながら
口へ運べば、2つの味わいが口の中で溶けあって
贅沢この上ない。
このコーヒーゼリー。
実は、メニューに並ぶのは夏の間だけ。
その理由を店長の山田康一さんはこう語る。
ゼリーに旬があるかどうかはまた別にしても、年中あると、
なんとなく感動が薄れてしまいますので。
やっぱり、スイカみたいな感じで、夏本番になるとなんとなく食べたくなる。
ほろ苦い大人の思い出で夏を締めくくるのも
悪くないかもしれない。