石橋涼子 15年10月18日放送
モリッティオ
日本語のはなし 食卓の日本語
朝昼晩の食事のたび無意識に口にする
「いただきます」「ごちそうさま」。
この言葉は日本語ならではで、
外国語に訳すのは難しいと言われている。
四季に恵まれ、食材豊かなこの国には、
日本語ならではの食の表現が多い。
刻々と変化する四季に合わせて
季節の食材も「はしり」「旬」「名残」と区別される。
「おすそわけ」も日本語ならではだ。
新米のおいしいこの季節でいうと、
炊き立てのつやつやのごはんを、よそう。
装うとは、整える、飾る、風情を添える、と言う意味。
食材に敬意を払いながら
見た目にも豊かな気分でいただこうという気分は
きっと他の国にもあるけれど、
しっかり言葉になっているのは
うれしいことだと思う。
今日もおいしいごはんをよそって、
さあ、いただきます。