蛭田瑞穂 15年10月25日放送
音楽と人 バッハとコーヒー
18世紀の初頭、音楽は教会で演奏されるものだった。
その時代にバッハは街のコーヒーハウスで演奏会を開き、
音楽の裾野を広げた。
ただ、当時コーヒーハウスは女人禁制。
女性はコーヒーを飲むべきではないという風潮があった。
そんな風潮に反発して詩人のピカンテは
コーヒーはキスより素敵と訴える娘を主人公にした
『おしゃべりはやめて、お静かに』という戯曲を書き、
のちにバッハが曲をつけた。
『コーヒー・カンタータ』とも呼ばれるこの曲、
秋の夜に温かいコーヒーを飲みながら聴いてみたい。