奥村広乃 15年11月15日放送
龍馬の恋
「この話はまずまず人に言えないですよ。少し訳がある。」
内緒話をうちあけるかのように始まったこの手紙は、
坂本龍馬が姉の乙女に送ったものだ。
そこには千葉定吉道場の娘・佐那のことが綴られていた。
剣術がうまいこと。
薙刀もかなりの腕であること。
美人であること。
琴や絵をたしなみ、気立てがとてもよいこと。
惚気である。
そして自分が惚れた女性を
姉にも気に入ってもらいたいことがひしひしと伝わって来る。
熱い思いで幕末の日本を動かした、坂本龍馬。
彼は恋する心も、人よりいっそう熱かった。