大瀧篤 15年11月29日放送
ReneSpitz
スタンリー・キューブリック 「暗黒の光」
「暗黒がいかに広大であろうと、われわれはそこに光を投げかけるべきだろう。」
映画界の鬼才、スタンリー・キューブリックの言葉だ。
未知の地に挑戦すべきというメッセージは、
彼自身が、映画制作で最も大切にしていることだ。
言語中心の映画が殆どだった時代に、キューブリックは
「2001年宇宙の旅」で、台詞があるシーンを40分たらずにした。
「時計じかけのオレンジ」では
ノイズリダクションシステムをはじめて使用し、ステレオ録音を試みた。
彼が行った新たな取り組み、撮影手法の開発には枚挙にいとまがない。
キューブリックは、こうも言った。
「世の中に、馬鹿げた考えなどというものはない。」
この言葉に近しいことを、アインシュタインも言っている。
「一見して馬鹿げていないアイデアは、見込みがない。」
と。