「作家の犬」いわさきちひろのチロ
絵本作家いわさきちひろの愛犬は、チロ。
「ちひろ」から「ひ」をぬいて名付けた。
ちひろはチロを溺愛し、家の中で飼っていた。
チロは甘いものが大好き。
自宅にやってくる編集者に出されたお菓子を欲しがって、
つぶらな黒い瞳でじっと見つめる。
お客のヒザに前足をかけてしまうこともある。
ちひろは、たしなめようとするが、
つい遊んでしまう。
いくら犬でも、たたいていうことをきくように
しつけるのが、私にははじめっからできなかったのです。
絵本「ぽちのきたうみ」は、
チロを思いながら描いた少女と犬のお話。
子どもにも犬にも、やさしい視線を向けている。