蛭田瑞穂 15年12月13日放送
笑いのはなし 榎本健一と菊谷栄 その1
昭和の喜劇王、榎本健一が率いたエノケン劇団。
その座付作家に菊谷栄という男がいた。
劇団に所属した7年間に100本以上の作品を書き下ろし、
ヒット作を連発。榎本健一の黄金期をともに築いた。
しかし、菊谷はその絶頂期に戦争に招集され、
わずか2ヶ月後、中国で銃弾に倒れる。
34年の短い生涯だった。
のちに紫綬褒章を受賞した榎本健一は菊谷の墓を訪ね、
勲章を墓前に供えた。
自分は彼のかわりに受け取ったようなものです。
榎本健一はそう語った。