高阪まどか 16年1月31日放送
アメリカ合衆国皇帝、ジョシュア・ノートン
「私、ジョシュア・ノートンはここにアメリカ皇帝となったことを宣言する。」
新聞社に押し掛けたノートンは堂々と宣言してみせた。
しかし、コロンブスの新大陸発見から、現在に至るまで、
アメリカには大統領はいても、皇帝などいたことがない。
それは、自己破産で狂気に陥った実業家、
ジョシュア・ノートンの妄想だった。
勝手に皇帝を名乗り、
これまた勝手に毎日勅令を発表したノートン。
しかし、その勅令は意外と的を得ていて、
瞬く間に自称皇帝は人気者になったという。
今では当たり前になった、クリスマスイルミネーション。
これも、ノートンの「クリスマスに街路樹を飾り付けるべし。」
という勅令から始まったことなのだ。
「思えばそれは真になる。」というのは、意外と本当かもしれない。