茂木彩海 16年2月21日放送
お酒のはなし マダム・リリー
007シリーズの中で愛されているシャンパーニュがある。
銘柄は「ボランジェ」。ジェームスボンドが英国紳士でなければならないように、
このシャンパンも、英国王室御用達の認定を受けている。
この「ボランジェ」の味を守ったのが、
5代目当主の妻、エリザベス・リリー・ボランジェ。通称マダム・リリー。
夫の死後、第二次世界大戦下でドイツ軍に占領されたシャンパーニュ地方の農園を
ただ一人残った従業員と守り続けた。
マダム・リリーは言う。
楽しい時や悲しい時、シャンパーニュをいただきます。
時々は一人の時にも。仲間と一緒の時は必須です。
お腹がすいていない時はちょっぴりたしなみ、空腹のときには飲むのです。
彼女にとって生活の一部となっているシャンパンは
愛する人との思い出そのものなのだろう。